☆椿山課長の七日間 浅田次郎☆
ハマオです!
今日の名古屋は36度近く気温が上がった。もうちょいで、人肌。
このままいけば、今年の暮れには50度くらい上がるかも・・・?
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浅田次郎は、一見ウサンクサイおっさんに見えるが、天才だと思う。
「鉄道員(ぽっぽや)」、「地下鉄(メトロ)に乗って」など、シリアスな小説。
「プリズンホテル」は、ドタバタ喜劇。
この「椿山課長の七日間」は、ドタバタ喜劇に近いようで、シリアスな話である。
彼の作品は、深い人情をテーマとしている。
仕事一筋の椿山課長は、脳溢血で、急死するのだが、
仕事や家族に未練を残し、あの世で蘇りの手続きをする。
なんで、死んでまでも自分の職場の心配をするのだろうか・・・・?
そして、死んではじめて、さまざまな真実を知る。
サブキャラとして、親に捨てられた少年。
間違って殺されたヤクザの親分。
あの世この世で、それぞれが関りあいながら
それぞれやり残した事を解決しようとする・・・。
一番、私の心を捕らえたのは、椿山課長のボケているはずのお父さんだ。
彼は、滅私である。世の中の不幸は、全部自分の責任と感じている。
一生懸命、他人の幸せだけを考えているのだ。
こんな人間になれるものだろうか・・・・・・。
人として、こうありたいと思わせるストーリー。
笑わせてくれる、せつない気持ちにしてくれる、そんな小説だった。