タケオの闘病生活 Act2  〜衝撃の出来事〜

〜前回のあらすじ〜



俺はB病院からO病院に移動した・・・。

そして毎月恒例の、月に一度の検査の日。

様々な検査を受け終え、検査結果を聞くためにドクターのいる診察室に入った。


自覚症状も無く、絶好調のはずの俺に、
ドクターから願ってもいない言葉を聞く事になる!





「こんにちは。タケオさん。調子はいかがですか?」
眼鏡をかけた俺の担当医が優しく問い掛けた。


「悪くないですね。絶好調です!」

俺は正直に答えた。




「そうですか・・・。では、手術をしましょう。」
ドクターはさらっと一言で片付けた。


「はっ!?手術!?一体どうして!?」

俺は突然のドクターの言葉に、驚きを隠せずにいた。

「とうとう、数値が100を超えました。
 このまま放っておいても、何も起こらないかもしれません・・・。
 
 しかし、やはり怖いのは突然死です。
 あなたはまだ若い。年をとって心臓が弱ってきてからでは、
 体力的に手術に体が耐え切れないかもしれません。

 さー、決断の時です!手術をするのかしないのか、はっきりせい!!」

おいおい、ちょっと待てよ・・・。

なんか、強制的に手術を受けないといけない状況になっちゃってる・・・。
まいったな〜。


俺はさんざん悩んだあげく、2分後に二つ返事でOKを出した。
 
しかしながら、心臓の手術って一体どのように行なうのだろうか??


当然、前からメスを入れるとなると、肋骨が邪魔して手術なんか出来ない・・・。




そう言えば、噂で聞いた事がある!




背中から手術する方法があるらしい!!


いやはや困ったぞ!!俺の背中にメスが入る!
これは一大事だ!背筋を鍛えなければ!!


俺の胸は、銃弾も跳ね返すが、背中はからっきしだからだ。


俺はドクターの診察を終え、家に帰宅した。

入院は一週間後らしい。俺は家に帰り、マイマザーに話した。


「あ、そう。大変ね。」

マイマザーは一言で終わらせた。




それから一週間が過ぎた・・・。


今日から入院する・・・。
俺の記憶が正しければ、実に入院は初めてだ。

俺はマイマザーと共にO病院に向かった。


受付で手続きを済ませ、病室に入った。


荷物を整理していると、背後から女性の声で俺は振り返った。

「タケオ(偽名)さんの担当をさせて頂く○○です。よろしくお願いします。」
背後にいた女性は、俺の担当看護師だった。



俺は心の中で、”合格”を出した。そして看護師に一言告げた。


「うむ。よろしく頼むぞ。」


俺の言葉にうなづいた看護師は、再び俺に話しかけた。

「手術についての詳しい事を、ドクターがお話してくださるので、
 処置室に行って下さい。」

俺は看護師に言われた通り、マイマザーと共に処置室に向かった。

処置室に入ると、ドクターはまだ来ていなかった。

「全く、自分から呼び出しておいて、人を待たせるなんて、
 どんな神経しているんだ!五分前集合を徹底しなさい!」

しかし、どんなに腹が立っても、さすがは”地上に舞い降りた天使”。
俺はその言葉を口に出して言った。


待つこと数分、ドクターが白衣を着て現れた。
どうやら手術fが今終わったとの事だ。

「送れてスミマセン。では、手術について詳しく話しますね。」
ドクターはそう言って、デスクにあったコンピューターに手を添えた。

「まず、タケオ(偽名)さんの現在の状況です。」
ドクターは画面に移し出された、俺の心臓のエコーを見せた。

「これが、大動脈弁です。タケオ(偽名)さんは見ての通り二心弁です。
 この弁を除去し、金属弁を置き換えます。」
ドクターはコンピューターに指をさしながら説明を始めた。

「ほー、そんな事が可能なんですね〜。
 で、どのように手術を行なうんですか?」
俺は画面からドクターに視線を移し変え聞いた。


「手術の方法は・・・・・・です。」
ドクターの手術方法を聞いた俺は、
奈落の底に落とされたように言葉を失ったのだった!         つづく