タケオ(本名)くんの闘病生活  第八章

タケオ(仮名)です。

みなさんすみません!やっと新作が出来あがりました!
楽しんで下さいね!



闘病生活 第八章

(前回までのあらすじ)

検査入院をした私・・・。
足の付け根から管を入れられる”カテーテル検査”をする為に・・・。

その検査の最中に、担当ドクターがとんでもない行動を起こした・・・!
その出来事とは・・・?



とうとう私の足に管が入れられた・・・。
何とも言えない感触だった・・・。

確かに足の付け根には麻酔がかかっていて、痛さは感じられない・・・。

しかーし!!

体の内部には麻酔がかかっていない!

つまり、血管の中に入ってくる管の感触は、しっかりと私には確認出来たのであった!

しばらく体内を管がはいずり回り、私の心臓に近づいた。

まさにその時、管を挿入していたドクターが、
とんでもない行動を起こした!!

「じゃー、もう少しで心臓に到着しま〜す。
 ここからは○○君、やってみて。」

なんと!管を手にしていた担当のドクターは、
近くで見学していた研修医に管を渡したのだった!!


(お、お前!!そいつ研修医だろ!!どういう事だ!!
 もし手元がくるったら、血管に穴空いて、血が出るんだぞ!!
 狂っている・・・!狂っているぞ!あんた!!
 私は動物実験台かーー!!)


しかし、さすがは”神の心”・・・。
こうやって新しいドクターが産まれていくんだ。
私は笑顔で研修医を迎え入れた。

しばらく研修医が私の体に管をはいずり回らせ、何とか心臓にたどりついたらしい。
私の横のカメラには、元気に躍動している私の心臓ちゃんが移し出されていた・・・。

私はふと研修医の顔を見た。

管を手にしている研修医は、まるでカエルの解剖でもしているかのように、
不気味な笑みを浮かべていた・・・。

(この野郎・・・。貴様の血は何色だ!!)

しばらく研修医が私の体をもてあそんだ後、
研修医は担当のドクターに管を渡した。
私は少しホッとした。

「やっぱり間違い無いみたいですね・・・。この患者さんの弁は二枚しかない。」
管を握りしめていたドクターは、カメラを見ながらつぶやいた。

私はしばらくカメラを見ていた・・・。

しかし、少し飽きてきたので寝た。


・・・・・・どれくらいの時が過ぎたのだろう?

私は何やら話し声で目を覚ました・・・。

「・・・しっかりと傷口を押さえないとな。」

目が覚めた私の視界に入ってきたのは・・・、
私の傷口を消毒し、溢れ出ている血液を拭き取るドクターの姿があった。

「タケオ(仮名)さん、検査は終わりましたよ。
 今傷口から血が出ないように重りをセットしてますから、
 しばらくじっとしていて下さいね。」

ドクターは私に微笑みかけながら話し掛けた。

「よし。これでいい。」
ドクターの処置が終わったらしい・・・。

処置を終えたドクターに、私は感謝の意を込めて、一言つぶやいた・・・。

「腹減った・・・。」

「あ、もうすぐ夕飯なので我慢して下さいね。」
ドクターは私にそう答えた。

しかしこの時私は、自分の空腹感など完全に忘れるほどの、
とんでもない出来事など、知るよしも無かった・・・。          つづく



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