タケオの闘病記

お待たせしました。今夜タケオくんの登場です。
かなり間延びしましたが、いよいよ最終回だそうです。
お見逃し無く!




久々に登場しました!タケオ(仮名)です!

私の新作を公開致しますので、お楽しみ下さい!


闘病生活 第十章

〜前回までのあらすじ〜

カテーテル検査を無事終了。

激しい痛みと共に絶対安静を乗り越えた私・・・。

そしてついにはっきりとした検査結果が出た。
その検査結果を聞くために向かった私に待ち構えていた
衝撃の真実とは!




私は検査結果を聞くためにドクターの待つ検査室に向かった・・・。


鋼の肉体を持つさすがの私も、歩くたびに足の傷口が痛む。


(ちっ!こんな所でくすぶっている時間は無いんだ!
 あいつが・・・、ドクターが私の来るのを待っている・・・。
 待っていてくれ!今行くぞ!)

私は激しい痛みで、何度も意識を失いかけたが、
私を待っていてくれる人の為に痛みに耐えながら長く厳しい廊下を歩んだ。
激しい痛みで、いつも通っていた廊下が長く長く感じられた。

そして、歩くこと10秒。

私はドクターの待つ部屋の前に着いた。


ドアのノブに手をかけた私の手は、かすかに震えていた・・・。
しかたあるまい。
この後、どんな結果が待っているか不安を隠しきれないからだ。


私は恐る恐ろドアを開いた。
中には私の検査結果の用紙を持つドクターが静かに座っていた。
私はドクターの前に置いてある椅子に腰を下ろした。


ドクターは私の顔をちらりと見ると、再び検査結果に視線を移し、
静かに口を開いた。


「・・・。タケオさん・・・。検査の結果ですが・・・。」

ドクターはそれだけ告げて言葉を止めた。


私は妙な胸騒ぎを感じた。
が、その胸騒ぎは次の瞬間現実のものとなった・・・。




「タケオさん!手術を受けて下さい!」


(くっ!ちきしょう!そんなに私の体は痛んでいたのか!
 最悪だぜ・・・。まさかこんな結末になるとはな・・・。)

私はドクターの口から出た言葉に、いらだちを隠せず、
思いもよらない言葉を言ってしまった!


「しょうがねーな・・・。一回だけだぞ。」


「検査の結果、やはりタケオさんの弁は先天性の二心弁でした。」
ドクターは私の返事を無視して、再び話し始めた。

「今まで何ともなかったのが、奇跡です。
 あなたの弁は普通の人と違って、二枚ですので、
 かなりの負担が弁にかかっていたようです。
 その結果、心臓に逆流させないように付いているはずの弁が、 ガチガチに固まってしまって、
 完全に閉じない状態になっています!つまり血液が逆流しています。
 
 それに加え、かなりの負担がしんぞうにかかっていて、
 心臓内部と、心臓外部の差が極端に違ってきているのです。」

ドクターは必死で私に状況を説明した。

「・・・。そうですか・・・。」

私は自分の危険な状態を聞かされ、
かなりのショックを受けながら、鼻をほじっていた・・・。

「タケオさんの心臓の内部と外部の差の数値が、70以上あるのです。
 普通の人だと、だいたい10前後、つまり、タケオさんの心臓は、
 何もしていない状態でも、普通の人より7倍以上の負担がかかっているのです!
 しかしながら、まだお若いのでその負担を心臓が一生懸命動いて、
 体中に血液を送り出しているのです。」


(そうだったのか!私の心臓よ!偉いぞ!よく頑張った!ワハハハ!!)
私は心の中で、自分の心臓に、”頑張ったで賞”を与えていた。


しかし私は、ドクターの今まで言った言葉をふと思い出した。

『タケオさん!手術を受けて下さい!』

ん!?手術!?手術だって!?

「ドクター!さっき手術しろって言いました!?」
私は大変な事を思い出した。

「はい。手術です・・・。」
ドクターは、私の検査結果を見ながら、そう答えた。

「もし、手術を受けなかったら?」
私はドクターの顔色を伺いながら問い掛けた。



この後、ドクターの口から出たとんでもない一言に、
私は言葉を失う事になった!!


そのとんでもない一言とは!!       つづく